モルモットのお世話って難しい?
どんな環境が必要なのかな?
モルモットを迎えるためには色々な準備が必要ですよね。
適切な飼育環境や食事を整えないと、モルモットの健康に影響が出ることもあります。
この記事では、モルモットの飼い方やお世話の基本まで詳しく解説していきます。
- 飼育環境の整え方
- 食事と栄養の管理
- 健康管理のコツ
モルモットの基本情報
モルモット
生息地 | 南アメリカ(アンデス山脈周辺) |
英名 | Guinea Pig |
科 | テンジクネズミ科 |
目 | ネズミ目 |
寿命 | 5〜7年(飼育下では平均6年程度) |
販売価格 | 3,000円〜20,000円(種類、年齢、毛色、ショップによって異なる) |
- 昼行性で、昼間に活発に活動します。
- 温暖な環境を好みます。
- 草食性で、主にチモシーや野菜を食べます。
- 社会性が高く、仲間とのコミュニケーションを大切にします。
- さまざまな鳴き声で感情を表現します。
- 毛色や毛質には多くのバリエーションがあります。
- 比較的おとなしい性格で、人懐っこい動物です。
モルモットを飼うための準備と必要アイテム
モルモットを飼い始める際は、適切な飼育環境を整えることが大切です。
まずは、モルモットが快適に過ごせる住まいを用意しましょう。
ここでは、以下の3つのポイントに注目します。
これらを揃えることで、モルモットがストレスなく生活できる環境が整います。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
広めのケージとその配置場所の確保
モルモットのケージは、できるだけ広めのものを選ぶのがオススメです。
狭いケージだと、運動不足による肥満や気分転換ができずストレスを感じる原因になります。
大きさの目安としては、以下の条件を満たすようにしましょう。
- モルモット1匹あたり、最低でも幅80cm以上のケージを用意する
- 複数飼育する場合は、モルモットの数に合わせてさらに大きなケージを選ぶ
- 高さは50cm以上あると、立ち上がって動き回る姿が見られる
また、ケージを置く場所も重要です。
以下のような場所に設置するのが理想的でしょう。
- 直射日光が当たらず、1年を通して温度変化が少ない室内
- 騒音や振動の少ない、落ち着いた環境
- エアコンの風が直接当たらない場所
モルモットがのびのびと過ごせるケージを、適切な場所に用意してあげましょう。
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床材と隠れ家の用意
ケージの中に敷く床材は、モルモットの健康を左右する重要なアイテムです。
おすすめの床材の条件は、以下の通りです。
モルモットに最適な床材の選び方は、次の3つがポイントになります。
- 吸水性と通気性に優れ、アンモニア臭の発生を抑えられるもの
- モルモットの足に優しい素材で、怪我のリスクが少ないもの
- 交換や掃除がしやすく、経済的で衛生的に管理できるもの
具体的には、ペット用品店で売られているペットシーツや布製のマットがオススメです。
ペットシーツは掃除も交換もしやすいのですが、モルモットの個体によっては齧って食べてしまう子もいるので注意が必要です。
理想は毎日交換してあげるのが良いでしょう。
木屑やおがくずは避けましょう。ダニやカビが繁殖しやすく、健康被害の恐れがあります。
また、モルモットはストレスを感じると隠れる習性があるので、ケージ内に隠れ家を設置するのも大切です。
市販のウッド製ハウスや、段ボール箱などを利用するのがよいでしょう。
床材と隠れ家を工夫して、モルモットがリラックスできる空間を作ってあげてください。
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牧草や飼料、餌入れと水飲み容器の選び方
モルモットの主食となるのが牧草です。
口と歯の健康を保つためにも、毎日十分な量を与える必要があります。
ホースが与える牧草の選び方は、以下の点に気をつけましょう。
- 新鮮で乾燥した良質のチモシー牧草やオーツヘイなどを選ぶ
- カビや埃っぽさ、変な臭いがないものを購入する
- 牧草は食べる分だけ与え、傷んだら新しいものと交換する
牧草の他にも、ペレットフードを補助的に与えます。
ペレットは、モルモットの年齢や体調に合わせて選びましょう。
子モルモットには成長に必要な栄養素が配合された「ヤングフード」、成モルモットには「アダルトフード」と呼ばれるペレットを与えるのが一般的です。
また、牧草やペレットを入れる餌入れは、倒れたりせず安定感があり、頑丈で洗いやすい陶器製やステンレス製がオススメです。
水飲み容器も、ノズルが詰まりにくく清潔に保てるガラスボトルタイプや、取り付けが簡単な ペット用ボトルウォーターディスペンサーがよいでしょう。
餌や水は、毎日新鮮なものを補充するよう心がけましょう。
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モルモットのエサと栄養管理のポイント
モルモットが健康で長生きするためには、バランスの取れた食事が欠かせません。
エサ選びのポイントを押さえて、理想的な食生活を実践しましょう。
ここでは、以下の4つの観点からモルモットの食事についてお伝えします。
愛情たっぷりのごはんで、モルモットの健やかな暮らしをサポートしてあげてくださいね。
まずは、モルモットにとって最も大切な牧草からご紹介します。
毎日の牧草と新鮮な野菜の与え方
モルモットの主食である牧草は、健康維持に欠かせない食べ物です。
毎日十分な量を与えることで、モルモットの消化器官の働きを助け、歯の伸びすぎを防ぐ効果もあります。
牧草の与え方のコツは、次の通りです。
- 牧草はモルモットが自由に食べられるよう、常に新鮮なものを用意する
- 朝晩2回の給餌を目安に、モルモットの体重の1割程度の量を目安に与える
- 茶色くなった古い牧草は取り除き、清潔な牧草をケージ内に補充する
また、牧草だけでは不足しがちなビタミンやミネラルを補うために、新鮮な野菜を添えるのもオススメです。
モルモットに与えてOKな野菜の例としては、以下のようなものがあります。
- にんじん、サラダ菜、ブロッコリーなどの葉野菜
- ピーマン、ズッキーニなどの果菜類
- りんご、バナナのような甘めのフルーツ
野菜やフルーツは細かく刻み、1日大さじ1杯ほど与えましょう。
ただし、野菜の食べ残しにも注意が必要です。
傷んだ野菜はすぐに除去し、夏場は1日2回の交換を心がけましょう。
ペレットフードの選び方と与える量
牧草や野菜のほかに、モルモット用のペレットフードを主食の一部として取り入れるのもオススメです。
ペレットには、牧草だけでは足りない栄養素がバランス良く含まれています。
ペレットを選ぶ際は、以下のような条件を満たすものを選びましょう。
- 原材料にアルファルファやチモシーなどの牧草が使われている
- 粗タンパク質16%以上、粗脂肪2~5%程度と表示されている
- 着色料や防腐剤、人工甘味料などの添加物は含まれていない
ペレットの与える量は、モルモットの年齢や体重に合わせて調整しますが、目安は1日20~30gほどです。
与えすぎると肥満のリスクがあるので注意が必要。
ペレットは脂肪分の少ないものを選び、毎日の食事の1割までにとどめるのがポイントですね。
ビタミンCを多く含む食材の重要性
モルモットはビタミンCを自分の体内で作れないので、食事からビタミンCを積極的に摂る必要があります。
ビタミンCが不足すると、壊血病を発症する恐れがあるので注意が必要です。
ビタミンCを多く含む食材は、以下の野菜などがおすすめです。
- パセリ、ブロッコリー、芽キャベツ、ピーマンなどの緑黄色野菜
- いちご、キウイ、パパイヤなどのフルーツ
- レッドペッパーやグァバの葉(ペット用のサプリメント)
毎日の食事にこれらの野菜を取り入れるほか、ビタミンCが配合されたペレットの利用も効果的。
ただし、与えすぎは下痢の原因になるため、量と頻度には気をつけましょう。
また、ストレスによってもビタミンCが失われやすいので、飼育環境に気を配ることも大切です。
与えてはいけない食べ物とその理由
健康被害を避けるために、モルモットに与えてはいけない食べ物があります。
以下のような食材は、絶対に与えないようにしましょう。
モルモットに与えるのを避けるべき代表的な食べ物には、次のようなものがあります。
- アボカド:中毒性のペルシンという物質を含み、呼吸器や循環器障害のリスクがある
- 玉ねぎ、にんにく:成分のジアリルジスルフィドが赤血球を壊し、貧血の原因に
- チョコレートやコーヒー:カフェインやテオブロミンが中毒症状を引き起こす危険性がある
- 柑橘類の皮やグレープフルーツ:苦味成分による消化器障害を招く恐れ
- ジャガイモの芽や緑の部分:毒性のあるソラニンが神経系に悪影響を及ぼす
これらの食べ物は、モルモットの中毒症状や内臓疾患の原因となる危険があります。
ペットショップやネット通販などで販売されているおやつでも、原材料の安全性を必ずチェックしてから与えるようにしましょう。
万が一、誤って食べてしまった場合は、すぐに病院で診察を受けることが大切ですよ。
バランスの良いごはんを心がけよう
モルモットの健康管理と病気予防のコツ
大切なモルモットを病気から守るためには、日頃からの健康チェックと予防対策が欠かせません。
ここでは、飼い主さんが実践したい健康管理のポイントをご紹介します。
モルモットの健康を守るためのチェックポイントは、以下の4つです。
早期発見・早期治療のためにも、このチェック項目を活用して、モルモットの健康状態を見守ってあげてくださいね。
毎日の健康チェックポイント
モルモットの健康状態は、毎日の観察でいち早く変化に気づくことが大切です。
特に、以下のようなサインに注意しながら、日々の健康チェックを習慣づけましょう。
モルモットの健康を見守るために、毎日チェックしたい項目は次の通りです。
- 食欲や水分量の変化がないか
- 便の色や固さ、尿の色や量に異常がないか
- 目やお尻の周りに汚れやふやけた毛が付いていないか
- 鼻水や目ヤニ、よだれの量が増えていないか
- 耳の中や肛門周囲に異常な臭いがないか
- 活発さや反応に変化が見られないか
これらの変化に気づいたら、速やかに獣医師に相談しましょう。
初期段階で適切な治療を行うことで、病気の深刻化を防ぐことができます。
また、毎日愛情を込めて観察することで、モルモットとの絆もさらに深まるはずです。
定期的な爪切りと歯のケア
モルモットは伸び続ける歯と爪を持つため、定期的なケアが必要不可欠です。
放置すると、エサを食べられなくなったり、思わぬケガの原因になります。
爪と歯のお手入れのコツをお伝えしますね。
- 爪は月に1回の頻度で切る。血管を避けて、先端から2〜3mmほどカットする
- 歯は牧草をしっかり食べさせることでブロックし、伸びすぎを防ぐ
- 歯の異常(斜め、ガタガタ、欠けるなど)に気づいたら、獣医師に相談する
苦手な子が多い爪切りは、おやつで気を紛らわせながら行うのがオススメです。
無理せず、数日かけて少しずつ慣らしていきましょう。
モルモットの嫌がる素振りを見せたら、一度中断するのも大事なポイントです。
換毛期のブラッシングとシャンプー
モルモットは年に4~5回の換毛期を迎えます。
抜け毛によるセルフグルーミング(毛繕い)で毛玉ができやすいため、この時期は特にブラッシングが重要です。
モルモットの換毛期ケアの際は、以下の方法を参考にしてください。
- 柔らかい猪毛のブラシを使い、毛流れに沿ってやさしくとかす
- 皮膚に負担をかけないよう、力の入れすぎに注意する
- こまめにブラッシングすることで、抜け毛の飲み込みを最小限に抑えられる
また、汚れがひどい場合は、水に濡らした布で体を拭くか、臭いのないペット用シャンプーを使ってもOKです。
ただし、シャンプーの頻度は月に1~2回までにし、体を完全に乾かすまでドライヤーなどで温めてあげることが大切です。
モルモットが風邪をひかないよう、換毛期のお手入れは慎重に行いましょうね。
病院での定期検診
モルモットは病気の初期症状に気づきにくいことから、病院での定期検診がとても大切です。
「うちの子は元気だから大丈夫」と思わずに、少なくとも半年から1年に1度は健康チェックを受けるようにしましょう。
定期検診では、次のような項目の確認を行います。
- 体重測定、体温チェックによる健康状態の把握
- 目、耳、鼻、口腔、肛門周囲の診察
- 爪と歯の長さや形状のチェック
- レントゲン検査による内臓疾患の有無
- 糞便検査で寄生虫の有無を調べる
異常が見つかった場合は、その場で治療方針を立てられるのも定期検診ならではのメリットです。
病気の早期発見・早期治療のためにも、かかりつけの獣医師との関係づくりはとても重要。
愛するモルモットの健康を、飼い主さんと獣医師が二人三脚で守っていきましょう。
まとめ
この記事では、モルモットの飼い方やお世話の基本まで詳しく解説してきました。
- 飼育環境の整え方
- 食事と栄養の管理
- 健康管理のコツ
モルモットはデリケートで繊細な動物ですが、飼い主さんの愛情とこまめなケアで、長く幸せに暮らすことができます。
モルモットを迎える準備を始めよう♪
一緒に成長する楽しみを感じながら、理想的な飼育環境を整えていきましょう。
モルモットがいつも元気で幸せでいられますように!