『風立ちぬ』の声優がすごいんだよね
どんなあらすじだったっけ?
ジブリ映画『風立ちぬ』の声優は誰が務めているのでしょうか?
そして、あらすじや、原作との違いも気になります。
この記事では、『風立ちぬ』の声優陣とあらすじや原作との違いを徹底解説していきます。
- 庵野秀明や瀧本美織など、意外な声優起用の理由
- 堀辰雄の小説と実在の人物をモチーフにした物語
- 戦争と平和、そして愛を描く宮崎駿監督の集大成
風立ちぬの作品概要
出典:スタジオジブリ公式HP
スタジオジブリが2013年に公開した『風立ちぬ』は、多くの観客の心を揺さぶる作品となりました。
この映画には、他のジブリ作品とは一線を画す特徴が複数存在します。
『風立ちぬ』の魅力に迫ってみましょう。
ジブリ映画としての特徴
『風立ちぬ』は、ファンタジー色の強い他のジブリ作品と異なり、現実世界を舞台としています。
ただし、夢のシーンなどで空想の世界も描かれ、リアルとファンタジーが絶妙に融合しているのが特徴的です。
また、大人向けの内容が多く含まれているのも注目すべき点でしょう。
- 現実世界と空想世界の融合
- 大人向けのテーマ設定
- 緻密な歴史考証に基づく描写
これらの要素が、『風立ちぬ』を他のジブリ作品と一線を画す作品に仕上げています。
宮崎駿監督の引退作
『風立ちぬ』は、宮崎駿監督の長編アニメーション監督作品としては最後の作品となりました。
宮崎駿監督は、この作品の制作後に引退を表明しています。
そのため、多くのジブリファンにとって特別な思い入れのある作品となっているのです。
- 宮崎駿監督の集大成的な作品
- 長編アニメーション監督作品としては最後
- ジブリファンにとって記念碑的な作品
宮崎駿監督の想いが詰まった本作は、観る人の心に深く響く作品となっています。
1920年代〜1930年代の日本が舞台
『風立ちぬ』の物語は、1920年代から1930年代の日本を舞台としています。
この時代設定により、日本の近代化や戦争への道のりが色濃く描かれています。
主人公・堀越二郎の生きた時代背景が、物語に深みを与えているのです。
- 関東大震災の描写
- 日本の航空技術の発展
- 戦争への不穏な空気感
これらの要素が、物語に重層的な味わいを加えています。
風立ちぬの声優陣を徹底紹介
出典:スタジオジブリ公式HP
『風立ちぬ』の魅力の一つに、豪華な声優陣の起用があります。
それぞれのキャラクターに合わせて選ばれた声優たちの演技が、作品の世界観をより深いものにしています。
ここでは、主要キャラクターの声を担当した声優たちを紹介します。
庵野秀明が演じる主人公・堀越二郎
主人公の堀越二郎を演じたのは、アニメーター・映画監督として知られる庵野秀明です。
庵野秀明は、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの監督として有名ですが、声優としての起用は異例でした。
宮崎駿監督自身が庵野秀明に声優を依頼したことで話題となりました。
- アニメーター・映画監督としての経歴
- 声優としては初めての本格的な役
- 宮崎駿監督自ら声優起用を決定
庵野秀明の真摯な演技が、主人公・堀越二郎の人物像をより深く表現しています。
瀧本美織が声を当てたヒロイン・里見菜穂子
ヒロインの里見菜穂子役を演じたのは、俳優の瀧本美織です。
瀧本美織にとって、『風立ちぬ』は声優としての初挑戦でした。
オーディションを経て抜擢され、繊細な演技で菜穂子の魅力を引き出しています。
- 俳優としても活躍する瀧本美織
- 声優初挑戦での大役
- オーディションを経て抜擢
瀧本美織の透明感のある声が、病に冒されながらも強く生きるヒロインを見事に表現しました。
野村萬斎が演じるカプローニ
イタリアの飛行機設計士カプローニ役を演じたのは、狂言師・俳優の野村萬斎です。
野村萬斎は、舞台や映画で培った演技力を活かし、カプローニの威厳と優しさを表現しています。
夢の中に現れる重要な役どころであり、主人公の心の支えとなる存在を演じました。
- 狂言師・俳優としての実力
- 威厳と優しさを兼ね備えた演技
- 主人公の精神的支柱を表現
野村萬斎の演技が、カプローニという人物の魅力を引き立てる結果となりました。
西島秀俊や西村雅彦など実力派俳優の脇役陣
『風立ちぬ』では、主要キャラクター以外の脇役にも実力派俳優が起用されています。
西島秀俊は二郎の同僚である本庄役を演じ、西村雅彦は二郎の上司である黒川役を担当しました。
さらに、二郎の妹・堀越加代子役には志田未来、二郎の母親役には竹下景子が起用されています。
- 西島秀俊:本庄(二郎の同僚)役
- 西村雅彦:黒川(二郎の上司)役
- 志田未来:堀越加代子(二郎の妹)役
- 竹下景子:二郎の母親役
- 風間杜夫:里見(菜穂子の父)役
- 國村隼:服部(飛行機の整備士)役
これらの実力派俳優たちの演技が、作品の奥行きを深め、登場人物たちの人間関係をより立体的に描き出しています。
意外な人物の声優参加
『風立ちぬ』には、意外な人物も声優として参加しています。
その一人が、スティーブン・アルパートです。彼はスタジオジブリの元海外事業部取締役で、カストルプ役を演じました。
アルパートは宮崎駿監督の友人であり、この起用は監督の思い入れが感じられる選択でした。
- スティーブン・アルパート:カストルプ(ドイツ人)役
- ジブリの元海外事業部取締役
- 宮崎駿監督の友人
このような意外性のある起用も、『風立ちぬ』の特徴の一つとなっています。
風立ちぬのあらすじを解説
出典:スタジオジブリ公式HP
『風立ちぬ』は、主人公・堀越二郎の半生を通して、日本の近代化と戦争の時代を描いた作品です。
ここでは、物語の展開を追いながら、作品のあらすじを見ていきます。
少年時代の二郎と飛行機への憧れ
物語は、主人公・堀越二郎の少年時代から始まります。
近眼のため、パイロットになる夢を諦めた二郎は、夢の中でイタリアの飛行機設計士カプローニと出会います。
カプローニとの出会いをきっかけに、二郎は飛行機設計士を目指すことを決意するのです。
- 近眼でパイロットの夢を諦める
- 夢の中でカプローニと出会う
- 飛行機設計士を志す
この少年時代の描写が、二郎の飛行機への情熱の原点となっているのです。
関東大震災と菜穂子との出会い
大学生となった二郎は、1923年の関東大震災に遭遇します。
震災の混乱の中、二郎は若い女性・菜穂子と出会います。
しかし、この時点では二人の関係は深まらず、それぞれの道を歩むことになります。
- 1923年の関東大震災を体験
- 菜穂子との初めての出会い
- まだ運命の出会いとは気づかず
この震災の場面は、日本の近代化と同時に自然の脅威も描き出しているのです。
飛行機設計士としての二郎の苦悩
大学卒業後、二郎は三菱重工業に入社し、飛行機設計士としてのキャリアをスタートさせます。
しかし、日本の航空技術の遅れに直面し、苦悩することになるのです。
また、設計する飛行機が戦闘機であることにも葛藤を感じていきます。
- 三菱重工業に入社
- 日本の航空技術の遅れに直面
- 戦闘機設計への葛藤
二郎の仕事への情熱と、戦争への不安が交錯する様子が描かれています。
菜穂子との再会と結婚
仕事に打ち込む二郎は、軽井沢で療養中の菜穂子と再会します。
二人は急速に親密になり、やがて結婚を決意するのです。
しかし、菜穂子は結核を患っており、二人の前途には困難が待ち受けていました。
- 軽井沢での再会
- 結婚の決意
- 菜穂子の結核
二郎と菜穂子の愛情と、病気という現実が交錯する場面が描かれているのです。
戦争の影と菜穂子の運命
二郎が零戦の開発に没頭する中、日本は戦争への道を突き進んでいきます。
同時に、菜穂子の病状も悪化の一途をたどっていきました。
二郎は仕事と妻の看病の間で苦悩しながら、自身の人生と向き合うことになります。
- 零戦の開発
- 戦争の影
- 菜穂子の病状悪化
個人の幸福と国家の運命が交錯する、物語のクライマックスが描かれています。
原作との違いを徹底比較
出典:スタジオジブリ公式HP
『風立ちぬ』は、堀辰雄の小説を原作としていますが、映画版には大きな変更点があります。
ここでは、原作小説と映画版の違いを詳しく見ていきましょう。
堀辰雄の小説「風立ちぬ」との関係
堀辰雄の小説『風立ちぬ』は、1936年から1938年にかけて発表された作品です。
小説では、主人公の「私」と婚約者の「節子」の物語が描かれています。
一方、映画版では小説のテーマを踏襲しつつ、全く異なる設定の物語が展開されているのです。
- 小説:1936年〜1938年発表
- 小説:「私」と「節子」の物語
- 映画:同じタイトルだが異なる物語
映画は小説から着想を得ていますが、独自の物語を展開しています。
実在の人物・堀越二郎の要素
映画『風立ちぬ』の主人公・堀越二郎は、実在の航空技術者である堀越二郎をモデルにしています。
実在の堀越二郎は、日本の零式艦上戦闘機(零戦)の設計者として知られています。
映画では、堀越二郎の生涯や業績を基に、フィクションの要素を加えて物語が構築されています。
- 実在の堀越二郎:零戦の設計者
- 映画:実在の人物を基にしたフィクション
- 航空技術者としての経歴を反映
この手法により、歴史的背景を持ちつつ、創造的な物語展開が可能となりました。
主人公と妻の設定の違い
原作小説と映画版では、主人公と妻(婚約者)の設定に大きな違いがあります。
小説では、主人公「私」と婚約者「節子」が共に結核を患っています。
一方、映画では主人公の堀越二郎は健康で、妻の里見菜穂子のみが結核を患っています。
- 小説:主人公と婚約者共に結核患者
- 映画:主人公は健康、妻のみ結核患者
- 名前の変更:節子→里見菜穂子
この設定の違いにより、物語の展開や主題に大きな影響が生じています。
物語の舞台と時代背景の相違点
原作小説と映画版では、物語の舞台と時代背景も大きく異なっています。
小説は1930年代の軽井沢を中心に展開され、結核療養所での生活が描かれます。
映画では1920年代から1930年代の日本を舞台に、航空技術の発展と戦争への道のりが描かれています。
- 小説:1930年代の軽井沢が中心
- 映画:1920年代から1930年代の日本
- テーマの変化:療養生活→航空技術と戦争
この舞台と時代背景の変更により、作品のテーマや社会的な文脈が大きく変化しています。
風立ちぬの見どころと魅力
出典:スタジオジブリ公式HP
『風立ちぬ』は、多くの見どころと魅力を持つ作品です。ここでは、本作の特徴的な要素を詳しく解説します。
緻密に描かれた飛行機の世界
『風立ちぬ』では、飛行機の世界が非常に緻密に描かれています。
宮崎駿監督自身の航空機への深い造詣が、作品の随所に表れています。
特に、飛行機の設計過程や飛行シーンの描写は、高い評価を受けています。
- 飛行機の設計過程の詳細な描写
- リアルな飛行シーン
- 航空技術の発展過程の表現
これらの要素が、作品に独特の魅力と深みを与えています。
戦争と平和のテーマ
本作は、戦争と平和というテーマを深く掘り下げています。
主人公・堀越二郎の飛行機への情熱と、その飛行機が戦争に使用されることへの葛藤が描かれます。
この対比を通じて、技術の進歩と戦争の関係性について問いかけています。
- 技術進歩と戦争の関係性
- 主人公の内面的葛藤
- 平和への希求
これらのテーマは、観る者に深い思索を促します。
繊細な恋愛描写
『風立ちぬ』では、主人公・堀越二郎と里見菜穂子の恋愛が繊細に描かれています。
二人の出会いから結婚、そして菜穂子の病気との闘いまで、深い愛情が表現されています。
特に、菜穂子の病状が悪化していく中での二人の絆は、観る者の心を揺さぶります。
- 二人の出会いと再会のシーン
- 結婚に至るまでの過程
- 病気と闘う妻を支える夫の姿
この恋愛描写は、作品全体に温かみを与えています。
印象的な音楽と効果音
本作の音楽は、久石譲が担当しています。印象的なメインテーマを始め、場面に合わせた楽曲が作品の雰囲気を高めています。
また、効果音にも特徴があります。飛行機のエンジン音や風の音など、多くの音が人の声で表現されています。
これらの音楽と効果音が、作品の世界観をより豊かなものにしています。
- 久石譲による音楽
- 人の声による効果音
- 場面に合わせた楽曲選択
音楽と効果音は、本作の重要な魅力の一つとなっています。
ラストシーンに込められた意味
『風立ちぬ』のラストシーンは、多くの解釈を呼ぶ印象的な場面となっています。
戦後、夢の中で二郎がカプローニや菜穂子と対話するシーンは、作品全体のテーマを凝縮しています。
菜穂子の「あなた、生きて」という言葉には、深い意味が込められています。
- 戦後の日本を象徴するシーン
- 主人公の内面の変化
- 生きることの意味を問いかける
このラストシーンは、作品全体を締めくくる重要な場面となっています。
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まとめ
この記事では、『風立ちぬ』の声優陣とあらすじや原作との違いを徹底解説してきました。
- 豪華声優陣が起用されている
- 原作との違いが興味深い
- 飛行機と恋愛が見どころ
「風立ちぬ」は、庵野秀明や瀧本美織など豪華な声優陣が起用されています。
堀辰雄の小説「風立ちぬ」と実在の飛行機設計士・堀越二郎の人生をモチーフにした独特な作品であり、原作との違いも興味深いポイントです。
緻密に描かれた飛行機の世界や繊細な恋愛描写、戦争と平和のテーマなど、多くの見どころがあります。
声優陣や原作のことがわかって、もっと深く楽しめそうだね
声優の演技や原作との違いに注目しながら、飛行機の描写や恋愛ストーリーを楽しんでみてください♪